宇宙船

映画の話

ファイト・クラブ


大学の授業でチラッと観たのが最初でした。チラッと覚えてるやつは観ておこうということで、


ファイト・クラブ

(1999年)


不眠症の主人公「僕」は重病患者と偽って会合に参加し、思いっきり泣くことで眠りについていました。そこにマーラという同じく偽患者の女が登場し、再び不眠症へ。

そんなある日自宅が爆発し、たまたま知り合っていたタイラー・ダーデンという男に助けを求めます。タイラーは突然「俺を殴ってくれ」と言い出し、ふたりは殴り合うことになって、その遊びの殴り合いが、いつしかファイト・クラブという組織になっていきます。


「僕」はタイラーと一緒に、ファイト・クラブのリーダー格なんですが、だんだん、自分でも知らない計画が進んでいくし、規模も拡大して知らない土地に支部ができてるんです。でもファイト・クラブには「口外するな」というルールがあるし、その頃には「質問するな」というルールもできていて、誰も何も教えてくれません。

まぁ理由があるんですが、


それにしても、自分がリーダーなのに、誰も自分の顔を知らない、けどルールだけはしっかりと守られていて、止めることができない。これは、こわーー、と思いました。


ファイト・クラブの初期のやり方はなんとなく好きでした。現実世界でどんな能力があってどんな地位にいても、そこでは殴り合いの勝負だけが全てで、誰でも評価されることができました。

そりぁあみんな来るわ、と。


だんだん規模を拡大していって、消費社会や物欲主義をぶっ壊す集団になるんですけど、「僕」自身が物欲主義の奴隷みたいな感じで、だから、ファイト・クラブ対社会の大きな話になっていっても、そこにあるのは「僕」対「僕」の葛藤でした。


マーラのせいで治りかけた不眠症が再発するのが物語の始まりだけど、マーラは、不眠症、という現実の世界に「僕」を引き止めてくれる存在だったのかなぁと、思いました。

ずっと暗くて臭そうな映画なのに、ラストシーンだけが可愛くて可愛くて…!!


ところで、タイラーは夜な夜な映画館で映写技師をしています。フィルムとフィルムの継ぎ目に映るマークには、ほとんど誰も気づかないんだよね、なんて話が出てきて、だったら子供向けアニメの継ぎ目にポルノ映画を一瞬映してもよくない?ってタイラーは遊んでるんです。


この映画にも、「僕」にも、タイラーの見えない一瞬がたくさん挟まれていました。

一瞬って一体どっちなんでしょうか。もしかして子供向けのアニメの方が、たくさん溢れてしまった「一瞬」で、眠っているわたしが起きていて、起きているわたしが、眠れない眠れないと言いながらずっと眠っているんじゃないかって、ね、考えました。