宇宙船

映画の話

タイピスト!

人差し指でタイピングがすごく速い話、と聞いただけだったんですけど、かなり可愛いスポ根ラブストーリーでした。

タイピングなんやけど、これはスポーツです。

タイピスト!』(2012)

田舎育ちのローズは親の決めた縁談を跳ね除け、都会で保険会社の秘書になります。ローズは実家の商店に置いてあるタイプライターを触るのが好きで、使うのは人差し指だけでしたが、かなりタイピングが得意でした。でも、それ以外の仕事が全然できず、上司のルイが「お前顔で雇っただろ」と言われるほどでした。
そんなある日、ルイが「契約を更新してほしいならタイプの大会に出ろ」と言い出します。こうしてローズはタイピングの世界に入っていくのでした。


オープニングクレジットがしっかりした映画でした。それが本当に可愛くて、この映画がずっと可愛いって確信しました。(そして可愛かった!)

ローズは最初の大会に人差し指だけで参戦して、二位になってしまうんですよね、だからルイが、タイプライターとローズの爪に色を塗って、この指でこのキーだよって練習させていて、それもおしゃれでした。
ローズの爪にギョッとしたお客さんに「パリの流行です」と言ったりして、便利ですね、パリの流行。
全体的に、パリ!って感じで、マカロンみたいな世界観でした。


ローズは特訓のためにルイの家に住み始めます。最初はあくまでもコーチと生徒、という感じなんですが、だんだん恋が芽生えるんですよ!
手が触れてドキッ…とか、もしかして恋かも!みたいなのが増えていって。

わたしは映画が好きだなぁと思いました。
こういう物語って、本当に雰囲気で、吸い込まれるみたいに恋に、落ちる、じゃないですか。交際なんて申し込まずに始まるじゃないですか。そういうのがわたしは心底すきで、あぁだから映画が大好きだよ…と、再確認しました。

ずっとそれを考えながら観ていました。

だけど同時に、現実のことも考えてしまって、こうはいかないよなって、それが本当に邪魔で、いいえ、わたしは映画の方を信じるわって、固く心に決めました。

それに、波が寄せるみたいに一緒になって、喧嘩して離れ離れになって、でもやっぱりこの人だよってなるの、わたしにはとてもとても身に覚えがあって、やっぱり映画だったんだ〜と、勝手に嬉しくなりましたね。


意図してかどうかわかりませんが、ルイとローズの身長差があまりないのも好きでした。
女の人が輝く映画で、ローズがその全部をやってくれた気持ちです。
たぶん時代的には、まだ女の人は駆け出したばかりだと思います。その中で、親の決めた結婚をしない、都会でバリバリ働く(しかも秘書)、大会で優勝を目指す、男の人にも積極的にいく、というのがすごく力強かったです。

ローズは美人なので、顔だよねって言われることも多くて、けど全然、顔じゃなかった、パッションだった。
とても元気になる映画です。

タイプライターの音は本当に最高!